自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

ワーママモンスターの暴走(その後)

前々回、入社初日の上司との面談で、選考プロセスの間子供がいることを聞かれなかったから言わなかったと告白し、入社初日から9時〜5時勤務、さらには、比較的ワーキングマザーにとって恵まれた環境であった前職や他社同様の在宅勤務や制度を認めるよう求めたHさんの事例をご報告しました。

 

先日ふと、そのHさんのことを思い出し、あれから時間が経ったこともあり、どうなったのだろうかと、連絡をくれた上司の方に問い合わせてみました。

 

あれから時間も経過しており、通常であれば、企業文化や事情もわかってくることから、新しい環境に合わせ順応し、同僚とうまくやっていると思いきや、まったくの真逆で、暴走と同僚と対立を繰り返していたのでした。

 

職務経歴書の内容を見て早速プロジェクトを任せれたHさん、その業務の中に人前でスピーチをする必要があったそうです。このスピーチでは担当分野の専門知識が必要だったそうなのですが、入社間もないことなどを理由に同僚のKさんに押し付けようと考え、ミーティングでKさんが担当するように仕向けたようです。Kさんは知識も豊富で何より温厚で頼まれると断れない、いわゆるイイ人タイプとのこと。しかし、もうすぐ第一子が生まれることから、周囲に迷惑をかけてはならないと考え、もしもの場合はHさんにバックアップサポートをお願いし、条件付きで依頼を承諾したそうです。

 

スピーチの日が数日に迫ったある日、Kさんの奥様の検診後担当医から予定日はスピーチの日前後だと告げられました。Kさんは当初の約束通り辞退し、スピーチをHさんに再度お願いしたのですが、Hさんはオフィスフロアに響き渡るような大声で騒ぎ始めます。そして吐いたセリフが

 

「子供を産むのは、Kさんの奥様であって、Kさんではない。」

「スピーチが終わってから病院に駆けつければいい」

 

などと言い吐いたそうです。これには温厚なKさんもブチ切れてしまったそうです。オフィスフロアが騒然となるなか、上司であるマネージャーは、Hさんがスピーチを担当するようにこう諭しました。

 

「Hさん…前職も今も、皆に支えられながら子育てと仕事を両立してきたし、今も両立しているんだよね?」

「今度はこれから親になる同僚を支えてあげる立場に回ってもらうことはできないかな?」

 

このセリフを聞いた時、この上司の方は本当にうまく諭したなぁと感心したのですが、Hさんには全く響いていなかったそうです。Hさんは間髪入れずに

 

「私は、X歳とY歳の2人を同時に見ていて、大変なんです」

「生まれてくるのは1人なら、私の方が優先されるべきです」

 

と。さすがに、このやり取りを横で聞いていたKさんも、もうHさんに何を話しても無駄だと思い、妻の出産に立ち会えなくても良いので、自分が担当すると申し出ました。とはいえ、予定日はスピーチの日です。もしもに備え、誰かをバックアップにアサインしておかなければなりません。結局、事情のまったくわからない上司の方がバックアップを申し出ましたが、スピーチ自体は無事終了したそうです。

 

しかし、問題はこの後です。このワーママモンスターHさんの振る舞いは、同僚達の間に強烈な印象を与えました。働きながら子育てをするすべての人々が、このような自分の都合を最優先し、わがままな振る舞いで同僚に迷惑をかけているわけではありません。しかし、Hさん以外の同僚のワーキングママやパパ達は、実は心のうちでは、自分が優先されるべきだと思っているのではないか?仕事を代わってもらって「ありがとうございました」と言われても、本心で言っていないのではないか?同僚達の間で疑心暗鬼が広がっていると言います。

 

上司の方は、Hさんの態度が改まらない場合、解雇も視野にいれていると言います。しかし、実際にはハードルは高いと嘆いています。面接で大切なことを言わずに入社し、入社してから暴れまわる、こういうワーママモンスターを退治する良い方法があれば、ぜひご連絡をおねがいします。