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自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

ヘッドハンターの甘い誘惑 海外勤務編

トランプ大統領のメキシコ国境に壁を設けるという移民政策、イギリスのEU離脱やヨーロッパの極右政党の勝利など、いずれも移民に対する寛容さを捨て、自国民の利益や雇用が第一だという考えが支配的になりつつあります。今、海外で活躍したい、自分を試してみたいと考えるビジネスパーソンには、その機会が制限されるかもしれない厳しい時代になってきていると言わざるを得ません。

 

このような背景を踏まえてか、ヘッドハンターからのファーストコンタクトの際、海外勤務希望などを伝えると、「結果さえ出せば、1年目からでもアメリカ本社勤務」、「グローバル異動制度が充実していて安心」と言って、求人案件をゴリ押しするヘッドハンターが最近特に増えているという話をよく聞くようになりました。

 

しかし、実際のところ、そんなに簡単に海外本社に異動できるものなのでしょうか?結論を先に言ってしまうと、海外本社異動できる確率は宝くじに当たるぐらいの難しさです。

 

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憧れのアメリカ永住権(グリーンカード)のサンプル

 

アメリカの場合、永住権(グリーンカード)を従業員に持たせるために、弁護士サポートや保険などトータルの企業負担は数千万円に上るとも言われています。メジャーリーグで活躍する一芸に秀でたイチローのような人材なら、活躍次第で、球場の来場者収入やグッズ収入などで膨大な売り上げに繋がるため、安い買い物なのかもしれません。しかし、単に日本支社で活躍していたという事実だけでは、数千万円の投資は企業にとってリスクが高すぎるのです。

 

海外勤務を夢見て外資系に勤める30代後半のKさんは、常日頃からアメリカ本社のシニア・バイスプレジデント(以下SVP)と直接仕事をする機会に恵まれていました。Kさんは、数字にも強く、丁寧な仕事ぶりにシニア・バイスプレジデントだけではなく、本社チームからも評価されていました。ある時シニア・バイスプレジデントが来日した際、彼と廊下を歩きながらKさんは思い切ってこう切り出します。

 

「I want to work in the U.S.」

 

この直後、SVPは歩みを止め、「本気か?」「家族は大丈夫か?」と真剣な眼差しで質問を返して来たそうです。その後、アメリカ本社に戻り、関係部門のキーパーソンにSVP自ら説明に回り、Kさんを本社に異動させようと奔走します。しかし本社の判断は、Kさんに対してビザサポートするほどの価値がないというものでした。

 

日本支社だけでなく、アメリカ本社からも高く評価されていた人材ですら、ビザサポートしてもらえないのです。もちろん個々の企業の事情や考え方のいも少なからず存在すると思いますが、ヘッドハンターがいうほど簡単に国をまたいだ異動はできるものではありません。ヘッドハンターの中には、「入社してから後のことは候補者自身の問題」という考えの方もいて(全員ではありません)、入社後に、言ってたとこと違うじゃないかといっても、後の祭りです。結局判断を下した自分の責任です。

 

さて、Kさんは、諦めたわけではありません。支持者がSVP1人でだめなら2人に、SVPでだめならその上のエグゼクティブの支持をと、自分のファンを増やそうと今まで以上に頑張っています。海外で働くための外部環境はますます厳しくなる一方ですが、直ぐに異動することが叶わなくても、目標達成のためにできることは何でもやるくらいのチャレンジ精神を持つKさんがその後どうなったか、その他海外勤務のための情報もこれからレポートしていきたいとおもいます。