自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

外国人上司とのコミュニケーション戦略

グローバル企業に勤めていれば、日本企業、外資系企業問わず上司が外国人ということも珍しくなくなりました。日本企業のオリンパスでも前社長はイギリス人でしたし、外資系企業の場合、本国の本社より派遣されてくることも頻繁にあります。しかし近年、日本人が英語が苦手であることや、ウェットな人間関係含む独特の企業人観などもあってか、日本在住歴が長く、日本語が話せ、日本の文化的背景をよく理解している外国人が採用されることが増えています。

 

では、このようなタイプの外国人が上司となり、日々接する場合のコミュニケーションはどうするべきでしょうか?

 

まずパターンとしては

①上司が日本語がわかるのだから、日本語でコミュニケーションをとる

②自分はそこそこ英語が話せるので、アピールするため英語でコミュニケーションをとる

③ネイティブ級にペラペラなので、英語以外考えられない

に分かれるのではないでしょうか?

 

まず、①ですが確かに外国人上司は日本語を話し、理解できますが、あなたの話す日本語をニュアンスまで含めすべてを理解できるわけではありません。前回お話した介護による長期休業や21日にも渡る長期年始休暇を取得し、自分の得意業務領域から外されそうになり、必至で抵抗をつづけるSさんが、直属の上司とその上の外国人本部長に宛てたメールも全て日本語でした。それが仇となったのか不明ですが、部門内にとどまらず、人事や法務を巻き込んだSさん包囲網が敷かれることになっています。結局日本語ではSさんの想いを伝えることができていなかったのかもしれません。

 

②については、あなたの英語力次第でプラスにも、マイナスにも働きます。相手の第一言語でコミュニケーションをとろうとする姿勢は評価されるでしょう。しかし日本在住歴が長い外国人上司の場合、日本人のヘタクソな英語に辟易している場合があります。その場合、日本語で話される方がマシだと思っているような場合もあり、適切に空気を読んで適応することが重要です。

 

そして、たとえ外国人上司が日本語を理解できる場合でも、やはり帰国子女含めた③のアドバンテージを認めざるを得ません。ただ、外国人上司も日本語が理解できる点でこれまでとは異なります。まったく日本語を話せない本社から派遣されてきた外国人の場合、日常の勤務内容や周囲の評判など気にせず、自分に入ってくる情報だけで日本人部下を評価しがちです。そのため、仕事ができないにも関わらず、流暢な英語で都合の良いことだけをアピールするタイプの人間が、高評価を得ることがあります。日本語を理解できる外国人上司は、様々な情報から人物を見極めることができるのです。実際、日本語を理解できる外国人上司が抜擢する人は、英語が話せるだけではなく、実力も伴っている人が多いようです。

 

これまでも触れたかもしれませんが、外資系にも関わらず、読み書きはそこそこできるが、人前では話せないという人が実は驚くほど多いのです。とはいえ、②のように相手の第一言語でコミュニケーションをとろうとチャレンジする姿勢と、適切に空気を読むことが、大多数の日本人ビジネスパーソンにとって、外国人上司とコミュニケーションをとるうえでの適切な戦略なのかもしれません。