自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

2極化する高学歴候補者

筆者は優秀な経験者を探し求め、多い時は年に100人以上中途採用面接をしています。採用チームに煙たがられる程、業務に必要なスキル、経験業界、グローバルビジネス経験、そして英語力など求める人材像を細かく規定して募集をかけ、面接でも徹底的にあらゆる方向から実力を評価させていただいています。時には、戦略コンサルティングファームのようにケースインタビューをする事もあります。

 

一見すると、これらのハードルをクリアする為には、日本企業や外資系企業に関わらず、大手企業での経験が必要だと思われる方もおられるかもしれません(実際、大企業出身でなくても、入社し活躍されている方は沢山います)。

 

そのせいか、高学歴、特に東大卒の方にも多く応募いただいています。当初、東大を卒業し、ある程度の経験を積んでいれば、皆即戦力級に優秀な候補者に違いないと思っていました。しかし近年は、お金を積んでどうしても採用したいと思う方と、アレ?と思う方に2極化しているのです。

 

弊社は外資系ということもあり、外資系戦略コンサルティングファームで、コンサルタントとして活躍された東大卒の方からも多く応募いただきます。これらの方々は、外資系戦略ファームの代名詞であるロジカルシンキングを活かした論理的思考、簡潔かつ効果的なコミュニケーション、幅広い知識、リスクコントロール、素早い行動力、多国籍環境でのビジネス経験、そして圧倒的な英語力をお持ちです。

 

このような人材は、経験を積み脂の乗った40代ではなく、30代、場合によっては、大学や大学院を卒業して数年の20代後半の方々だったりするのです。

 

また、外資コンサルティングファームだけでは無く、その他の外資系の方々も同様です。外資系の環境を最大限活かし、入社後想定していた以上の成長を果たし、期待以上のパフォーマンスを継続的に発揮されるするのです。実際、入社後2年間成果を上げ続け、30代前半で部長としてチームを率いていただいてる方もいます。

 

一方、2極化の対局にあるグループはどのような方々かというと、東大を卒業し、伝統的な日本企業に就職された方々です。30代前後ですと主任の肩書きの方が多いのですが、地頭が良いため論理的かつ無駄のないコミュニケーション、幅広い知識までは外資系の方々に劣らず素晴らしいのですが、権限を与えられていないからなのか、いつも上司を始め組織的な行動が多いからか、自らリスクをコントロールし、自らが率先して行動する(した経験)が圧倒的に欠けているのです。また、日本企業という事もあってか、海外ビジネスに関係する部門に所属していても、多国籍環境でのビジネス経験の欠如、そして何よりも英語が致命的に話せない方が非常に多いです。

 

筆者は毎回面接中、手元にある応募書類に記載されているTOEICTOEFLなどの英語試験のスコア、海外留学経験、海外ビジネス経験を参照した上で、抜き打ちの英語面接を実施しています。残念ながら日本企業の方は、高いスコアや経験をお持ちであっても、中学レベルの質問に対して、カタコトの返事しかできなのが実情です。実際、東大を卒業され、TOEICを950点以上を持っている日本企業にお勤めの候補者の方で、私の英語面接を突破された方は未だいません。

 

近年、東大生の就職希望ランキングでは、外資コンサルティング外資系金融やFMCGが上位を独占し、日本企業では総合商社しか入っていません。今の学生は外資コンサルティング外資系金融やFMCGで経験を積み、自身のキャリアを構築する必要性を理解しているのでしょう。

 

一方で、バブル世代、ロスジェネ世代、ゆとり世代で日本企業に就職した方々は、外資系に就職した同級生や知人と自らをベンチマークすることなく、自社の中での競争に終始している限り、もはや埋められないほどの差をつけられています。後から後悔しないよう、今からでも自分に何が必要なのか分析し、必要なアクションを取る事をお勧めします。地頭が良いのですから、今からでも遅くありません。