自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

辞めたくても辞められない無能な外資系マネージャーの悪あがき

日本企業と異なり、常に明確な成果を求められ続ける外資系。成果を上げ続ける事が出来なければクビになるのは、一般社員、マネージャー、エグゼクティブ問わず皆が認識している事実です。では、そのような厳しい外資系においてある程度の権限を持っているマネージャーが成果を上げられない時、解雇もしくは自ら辞職までにどのようにあがいていくのでしょうか?

 

まず、マネージャーの成果は自身か監督するチームの成果をあげるという事になります。故にチームのスタッフが成果を上げられなければならない事は言うまでもありません。一方、スタッフ一人一人も自分自身が成果を上げられなければ解雇されてしまうため、日々の業務を円滑に進め、設定された目標を達成するために、マネージャーに求めるものも多岐にわたり、かつレベルの高いものが多いのです。

 

よく上司のからのサポートが無いと嘆く部下の声を聞きますが、外資系においてはそもそも上司のサポートとは自分の権限の範囲内では解決できない問題に対して上司のサポートを求めるものであり、自分の能力では解決できない問題に対して上司に手伝ってもらうということではありません。能力に関するサポートを続ける事は、外資系において無能もしくは努力の足りない人材にしか見えないからです。

 

故に外資系においてチームスタッフがマネージャーに求めるのは、社内における影響力や政治力であり、それらを十分に活用して、スタッフ達一人一人の業務を円環に行い、PDCAを回し、成果を上げられる環境を実現することになります。レポートラインである上司(外国人含む)や関連部門に、自分の組織やメンバーの主張を通し、支持を取り付け、必要な人、金、モノといった資源と勝ち取ってくると言った事になります。

 

そのため、社内会議や様々な場においてどんなに最もらしい事を発言しても、部下や周囲からの支持は得られません。これができないマネージャーは、上司、部下、関係部門、場合によっては新入社員にさえ、使えないマネージャーというレッテルを貼られるだけではなく、あからさまに非難の対象にされてしまいます。

 

そのような立場になってしまった使えないマネージャーが汚名挽回のため行う事は、社内における実質的な影響力や政治力を拡大する事ではなく、少しでも自分の存在感を出そうとしたり、影響力があるように装おうとしようとします。面白いことに、この傾向は使えないマネージャーほぼ全員に共

通しています。

 

使えないマネージャーは、現場の意見や報告など関心がなく、内容を全く理解していない事が多いのですが、会議のような皆が集まる場において、部下が放った会心の発言を、参加者の反応を伺いながら、直後に「●●が言ったように〜」と添え、他人の意見に乗っかり発言力や影響力を増していこうとします。本人にしてみれば、してやったりなのですが、残念ながら使えない外資系マネージャーを数多く見てきている外資系社員には全て見透かされている事も気づかないのです。

 

さらには、エグゼクティブ達も仕事を共にするにつれ、こいつは使えないと感じ始めると、使えないマネージャーのスタッフにあからさまに直接問い合わせるようになります。その場合でも、エグゼクティブや上司から問い合わせには即レスが鉄則なため、少しでも存在感を出そうと「●●(部下)に確認させます」などという無駄なレスをあえて挟んできたりします。

 

さすがに、このような状況が続くと、使えないマネージャー自身も自分の身の安全が危ない事を悟り始めます。そして密かに転職活動を開始するのです。しかし年収が非常に高い事、日本の経済力や市場としての魅力の低下もあって、外資系企業のハイクラスポジションは整理統廃合され、昔に比べ数が減っているため、転職したくてもなかなかできないのです。そのため、次が決まるまでは本当にクビを宣告されるまで1日でも長く居座り続ける必要があるのです。

 

このような使えないマネージャーの保身のために、彼らの無駄な努力に周囲が巻き込まれ、迷惑を被り続けるのです。外資系といっても効率だけが存在するわけではないと言う事をお分かりいただけたと思います。