自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

要注意!外資系エージェントの新卒コンサルタント

色々な方からお聞きするのですが、本当に転職市場は活況のようです。失礼ながら、この方はローパフォーマーだろうなと思われる方でも、あっさりと転職を実現していたりして、本当に人手が足りないのだなと感じることが多いです。

 

転職市場が活況になると転職エージェントに所属するコンサルタント(ヘッドハンター)からのアプローチが増えるのは当然の結果です。特に、外資系企業にフォーカスしている外資系エージェントは、ひっきりなしに候補者にアプローチしていると言います。外資系企業の場合、日本企業よりも年収の高いために、候補者の転職が成立した際の紹介料報酬が多く見込めます。外資系企業を得意とする外資系エージェントにとっては今が稼ぎ時なのでしょう。多くの方が、1日に同じエージェントに所属する違う3人のヘッドハンターから勤務時間中に電話がかかってくると言います。

 

拙書を始め、外資系エージェントについて以前も取り上げたのは、外国人コンサルタント(ヘッドハンター)についてでした。それは、専門にしている業界の知識が不足していたり、ひどい場合には、コンサルタント歴数ヶ月の者もいれば、前職がコンサルタントではなく英会話インストラクターなんていう方も多いからです。それでも、きめ細かいサポートが期待できるのであれば、何も問題がないのですが、候補者の職務経歴書など書類に目を通さず応募、応募先企業の担当者が英語が話せないことから、情報が取れず、面接後のフィードバックやフォローも期待できないということが本当に多いのでした。

 

しかし外資系エージェントで最も注意すべきは、新卒入社したコンサルタントなのです。さらに海外大新卒採用のコンサルタントには注意が必要です。通常エージェント内において、コンサルタントは専門分野別に担当しています。しかしながら新卒間もない彼らが、当然その業界の知識などありません。さらには求人先企業や我々候補者とのコミュニケーション力もなく、我々が必要な情報をまともに提供できなことも多々あります。

 

専門職としてこれまで15年間一貫したキャリアを築いてきたMさんは、他社でこれまでにない経験を積みたいと転職活動を始めました。LinkedInに登録してすぐに、ある外資系エージェントからコンタクトがあります。今回コンタクトしてきたコンサルタントはYさん、MさんがLinkedInの経歴を見ると新卒でコンサルタントをしているようでした。そのためか、送付されてきたメッセージの文面は、ビジネスメールとは思えない、とてもカジュアルな内容でした。とはいえ、まずは会って情報収集と考えたMさんは、Yさんとの面談を希望し、通常業務を終えた後、エージェントのオフィスに出向いたのでした。しかし、それが本当に時間の無駄だったと後悔しています。

 

Mさんがこのように後悔したには、Yさんのコンサルタントとしてのサービスクオリティの低さにあります。Mさんから許可を得て、お聞きした一部を共有すると

 

・Yさんが事前に日英のレジュメの送付を希望してきたため、急遽時間を割いて作成し送付したそうです。その後Yさんから受領の連絡も来たので、目を通している前提で会話を進めたそうですが、初めて聞いたかの反応が多く、まったく目を通していないことが明らかだったそうです。

 

・面談開始直後開口一発「今は売手市場です」とのアイスブレイクとして転職市場について説明をしてくれたそうです。ところが、面談が進むにつれ、

  • 40代というのは市場における価値はない企業は
  • やはり若い人を好むので40歳を過ぎると厳しい

などと180度違う内容に変わっていたというのです。

 

・Mさんは管理職経験がなく、今後もプロフェッショナルの道を極めたいと伝えたにもかかわらず、マネージャーのポジションを提案されたと言います。経験がなくても応募すると、企業、応募者双方にとってメリットがないため、本当に良いのか確認したそうです。その答えが「気にしなくていい」という一言

 

・Yさんが自信をもってお勧めしますという企業のポジションの業務内容について質問したところ、「実際に面接を受けて、面接官から業務内容を聞くのが一番分かりやすいです」と言われて、何一つ具体的な説明してもらえなかったそうです

 

などなど、コンサルタントという肩書きだけではなく、存在の価値を疑いたくなるようなサービスクオリティだったと言います。Mさんは面談の60分が長く感じられ、エージェントのオフィスを出るや否や提供された、パンフレット、エージェントのロゴ入りのお水やペンといったノベルティを全部投げ捨てたと怒りをあらわにしながら、話してくれました。

 

Mさんはたまたま運が悪く、Yさんだけが特殊だったのではありません。Yさんのような外資系新卒コンサルタントは本当に多く存在します。そして、我々ビジネスプロフェッショナルの将来のキャリア設計に関わってくるのです。そして、専門性、責任感などないまま、我々のキャリアを誤った方向に導くという恐ろしいことが起こっているのです。

 

これから転職をお考えの皆さんにおいては、本当にエージェントやコンサルタントの質を見極めていただき、キャリアを成功させていただきたいと思います。そして、決してためらわず、必要だと考えれば、担当を変えてくれとリクエストすることも忘れないでいただきたいと思います。