自分ブランドの磨き方ブログ

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Googleの面接、変わりつつある質問

毎年、転職人気企業ランキングに上位に位置し、ビジネスパーソンなら誰でも憧れるGoogle。採用ページを覗いてみると意外なことに、随時いろいろな社員を募集していることに気付きます。でも、肝心の面接試験でどのような質問をされるのか?ということは、これまでベールにつつまれており、頭の良さを測るIQテストや心の知能指数を測るEQテストような、かなりトリッキーな質問がされると噂されていました。

 

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MBAホルダーの会や、IT企業勤務経験者の会などを通じて、Googleに転職し活躍している方々に話を聞いてみると、近年Googleの面接にも変化がみられると言います。今日はこれまでベールに包まれてきたGoogleの面接について、多くのGooglerからヒアリングした内容を整理して共有したいと思います。

 

Googleも大企業に成長するにつれて、上記のようなIQテストのようなトリッキーな面接質問から、募集職種に合った業務に関連する具体的かつ体系的な質問にシフトしているようです。面接の構成としては、具体的な経験に関する質問と、戦略コンサルティングファームに代表されるケースインタビューの2つの構成が多いようです。

 

面接方式が変わっていても、面接質問については、皆さんニュアンスは微妙に異なるもののほぼ共通しているのが、「リーダーシップ力」「業務専門知識」「考え方」「Googleらしさ」の4つに関連する質問を含むと言います。

 

その中でも、特に重視しているのが「Googleらしさ」。このGoogleらしさとは、日常業務において嘘偽りがなく、誠実で、様々な立場の人々を巻き込んで仕事を遂行することが出来るか?そのポテンシャルがあるか?ということを意味し、面接全体を通じて常に意識している重要項目だと言います。

 

Googleで働く者にとって、業務に取り組む際「~だから~出来ない」という思考や行動を制限することはあり得ないと言います。各自が「必ずこうすべきだ、こうあるべきだ」という信念に基づいて、考え、行動することが、当たり前のものとして求められるのだとか。

 

この基本的な考え方を前提に、面接の質問は、募集ポジションのレベル(一般スタッフ職、リーダー職、マネージャー職、ディレクター&経営職)に応じて考慮されながら、面接するマネージャーに委ねられているそうです。

 

話をお聞きする限り、その能力に関する質問も、前述の「リーダーシップ力」「業務専門知識」「考え方」「Googleらしさ(Googleyness)」の4つに基づいて、

 

①クリエイティブな思考力

②柔軟性や適応力

③影響力

④責任感

⑤組織やチームへの貢献

 

という観点でさらに細分化できそうです。例えば、プロダクトマネージャー職で、シニアリーダー級のポジションに応募して来た方の場合、

 

・ゴールを達成できないリスクのあるプロジェクトの経験

 

を一つのテーマにし、上記①~⑤に関する質問(どうリスクを把握し、どう解決し、チームのメンバーにどのような影響があったか等々)をより深く具体的にストーリーで伝えることが求めたそうです。

 

それでは、面接のもう一つを構成するケースインタビューとはどのようなものでしょうか?戦略コンサルティングファームの面接試験で実施される、限られた情報や仮設を用いながら、説得力あるプランや解決策を提示するもので、例えば「日本においてiPhoneの人気は絶大であり、AndroidのマーケットシェアはXX%であるが、今後6か月の間に15%のシェアを取るために実施するマーケティング施策を提案してください。予算はYYY円、ただし投資対効果考慮し、説得力のある提案をお願いします」という質問が与えられ、5分程度の時間が与えられ、その場で回答するスタイルのものです。

 

そして最後に忘れてならないのが、英語力。外資系である以上英語を用いてディスカッションは勿論、自分の考えを述べ説得を出来なければ一定以上は昇進出来ないでしょうから、英語を避けることはできません。

 

近年、Googleでは、これまで以上に英語力を重視していると言います。日本法人もアジアパシフィック組織の配下に所属するため、上司の上司は外国人ということも珍しくなく、日本人だけで完結する業務はとても少ないと言います。

 

そのため、英語力の測定のために、必ず英語ネイティブとの面接は設定されます。そこでは、上記のような質問に英語でストーリーを交え説明できることが求められます。実際、日本人面接官の評価が高かったにも関わらず、所属する部門のトップマネージメントであるオーストラリア人やインド人との面接がうまくいかず不採用となった方々も多数いるそうです。

 

ここまで述べたのは、ヒアリングに基づくものを筆者がまとめたものであり、実際のGoogleでの面接オペレーションと異なる部分も存在するかもしれません。しかし、グローバルなトップ企業でどのような人材が求められているのか知り、自身の能力開発やキャリアプランに活かせるのではないかと思い、まとめてみました。お役に立てると幸いです。