自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

センター試験の日に学歴とキャリアを考える

昨日今日と今年一番の寒さと大荒れの天気の中行われたセンター試験。大雪来る来ると言いながら東京は空振りで受験会場が東京な受験生はホッとしていたのではないでしょうか?今日は、今後の人生に大きく影響を及ぼす大学受験の第一関門が行われた日なので、学歴とキャリアの関係について考えてみたいと思います。
 
就職時の学歴フィルタリング差別、会社社内での学閥、出世への影響など、必ずと言っていいほど炎上したりする学歴とキャリアの関係。学歴の乏しい人が実力主義を主張したり、逆に学歴のある人間が実力主義と言っても炎上したり、学歴のあるグループとないグループ双方の議論がかみ合わないこともよくあります。
 
そのせいか、我々のビジネスの現場では、学歴についての話題はタブーとして扱われることが多いのではないでしょうか?
 
しかし主要ビジネス雑誌を見てみると、必ずと言っていいほど毎年、学歴と出世、そして年収の特集が組まれています。最近は大学だけではなく、高校にまで特集範囲が拡大されており益々過熱しているようです。
 
 
人材紹介会社のインテリジェンスが提供する「20代の”はたらき”データベース Powered by DODA 国内・海外全160校 出身大学別 年収ランキング」によると日本の場合、上位10校のうち9校が旧帝国大学をはじめとする名門国立大学が占め、1位の東京大学と100位の大学との年収差は300万円近くもあります(海外大学と100位の大学では、もはや別次元・・)。これを見る限り、キャリアにおいては、出世、そして年収と学歴の間には、上位の大学に行けばいくほど高年収であるということがわかり、相関関係がありそうだということは否定できません。※相関関係であって因果関係はここではわかりません。
 

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このランキングでは、データの対象が2011年1月~2012年12月31日の期間に、DODA転職支援サービスにご登録したホワイトカラー系職種の男女(21~59歳)ですから、日本人のデータではありますが、年齢層が幅広いので、結果を鵜呑みにすることはやや乱暴ですが、それでもかなりインパクトのある結果ではないかと思います。
 
 
このような結果の一方で、2016年にベストセラー「学力の経済学」で話題となった慶應の中室教授の研究では、じつは学歴は年収に影響しないという研究結果が得られています。
 
こちらの研究は、統計学計量経済学を用いて、データを分析されています。ただ、もともと個人の持つ能力の高さによるものなのか、それとも彼が教育を受けてきた中学校や高校での教育の効果なのかを識別するのは非常に難しいという問題が立ちはだかります。これらの教育の効果をはかるときには、彼が名門大学に行った場合と、普通のレベルの大学に行った場合を比較し、ふたりの賃金を計測する必要があるからです。そこで、DNAのパターンも家庭環境も同じ一卵性双生児の兄弟姉妹データをもとに、違う大学に進学した一卵性双生児の就職後の賃金の差を比較された統計結果から結論を導かれています。
 
年収ランキングや計量経済学とこのように学歴とキャリアだけでも、相反する結果が見られ、他にも様々な研究論文があります。どちらが正しいのか一概には言えません。このブログを読んでいただいている読者の皆さんは、で、学歴は必要なのか?ほぼ社会人なので今更卒業大学は変えられないので、どうしようもないと思うかもしれません。
 
実は、労働経済学の分野では、大学の先に、大学院で修士号や博士号を取ることでさらに高い年収を得ることができるという研究も多数あります。幸い、我々の周囲でもビジネス雑誌、ビジネスメディアなどでは、社会人大学院、MBA特集が取り上げられており、自身の人的資本としての価値を高めることは十分可能です。言えることは、経験だけでなく、ないよりあった方がいい学歴と知識。2017年も引き続き精進していきたいと思います。