自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

「商社の英語」で話せるようになる?

週刊ダイヤモンド12/10号特集は「商社の英語」。毎年定期的に投入される英語特集ですが、今回は英語ができないと人扱いされないと言われる”商社”だからこその英語勉強法が紹介されるではと期待させるタイトルです。

 

しかし、肝心のコンテンツはタイトルに”商社”と付いているため、5大商社+双日の商社マンの勉強アンケートらしきものが少し記載されていることを除いて、記事は商社マンが述べているものの、例年の通り内容を言い換えているだけでがっかりな内容でした。

 

相変わらずTOEIC至上主義で、TOEIC高得点=話せるという図式で紙面展開されています。ほぼすべての商社がビジネスの最前線に立つために730点とい基準を設定しており、その基準をクリアするために猛勉強してスコア獲得という事例が数多く取り上げられていました。

 

英語をビジネスで使っている方ならおわかりですが、商社に限らず、海外とビジネスをするに当たっては730点では、ビジネスの相手とっては何を言ってるのかさっぱり伝わっていない状態だと思います。対象の読者層は、英語を話せるよりも話せない大多数ですから、まずは730点を目指そうという紙面構成は仕方ないのかもしれません。そのため、商社ならではの英語をバリバリ活用するためのノウハウを知りたい読者には、期待はずれかもしれません。

 

では、逆に、英語を話す外国人の視点から見て、我々日本人がなぜ英語を話せないのか、どうすれば話せるようになると思っているのでしょうか?

 

下記は、Japan Todayという日本専門の英字ニュースメディアに寄稿された、なぜ日本人が英語を話せないか分析したエッセーです。文法・翻訳、謙虚さを尊ぶ文化などなど、これまで日本人が英語を話せない理由を正当化するために使い古してきた言い訳とは違う視点がまた面白いです。

 

www.japantoday.com

ここでは、3つの英語教育におけるカリキュラム的な問題

①授業以外にリアリティある実践的な英語教材がない

②講義中心の授業スタイル

③実際に生きた英語を使う機会が少なすぎる

 

と2つの日本人の文化的な問題

①沈黙は承認のしるしとする文化

グローバル化、インターネット時代なのに、いまだに日本人が英語が重要だとわかっていないこと

 

がユーモアを交えて指摘されています。そのため英語表現が若干理解しにくいところもあるかもしれません。また、誰が確立したのかこの凝り固まった語学教育スタイルのおかげで、日本語教育を受けなければならない日本在住の英語話者にも、語学取得の上で注意を投げかけており、興味深い読み物だと思いますで、時間があればぜひ読んでみてください。

 

実際、ここで言われてるような、文法は重要だけど、小説を読んだり、ドラマや映画を見たり、実生活に即したことから始めるという点などは、MBA留学時代に数カ国語を話すクラスメート達や、グローバル企業で働き日本語をマスターした外国人が言っている勉強法と共通しています。

 

日本のメディアだと、英語を話せない編集者や、話せないメンバーで考えた企画と構成が、当たり前の勉強法として英語学習者の間に浸透していってしまう。英語ができるとチャンスは広がるのは事実ですが、そのため参照した情報を提供するメディアも日本人のグローバル化の足を引っ張る原因なのかもしません。