自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

在宅勤務はサボりの温床?

昨日の日経に、味の素が本体の全社員を対象に在宅勤務制度を2017年4月に導入、管理職は週1日の利用を義務化するという報道がありました。
 

在宅勤務制度自体は、用事や介護、育児などの負担を抱えて働くビジネスパーソンにとって魅力的な制度ですが、管理職に週一日の利用を義務付けるという点が、そこまでしないと制度が定着しない企業カルチャーなのかと思ってしました。
 
それはさておき、日本でも普及の進む在宅勤務制度ですが、企業にとって頭の痛い問題があります。それは、会社の目が届かないことをいいことに、社員がサボるということです。
 
すでにアメリカでは、在宅勤務を見直す企業も出始め、2013年には米ヤフーでマリッサ・メイヤーCEOが在宅勤務禁止を打ち出し、物議を醸したことは記憶に新しいところです。米メディアを読むと、禁止の表向きの理由は「在宅ではイノベーションが起こりにくいから」だそうですが、実際は従業員のサボリが多く、連絡が取れないため、イノベーションどころではなかったからだと言われています。
 
在宅勤務禁止を決定する企業もある一方で、従業員は怠けるのがあたりまえと考え、在宅勤務者をきちんとマネジメントすることに重点を置く企業が現れています。在宅勤務中も出社しているときと同じ緊張感を持たせるように企業も試行錯誤しており。ある大手IT企業では会社支給のPCの前に、監視カメラを置いたり、pc内蔵カメラから社員がPCに向かい合って業務を遂行しているかを監視しているのだとか。
 
すべての会社が、このように社員を監視しているわけではなくまだまだ少数派であり、大半の企業ではサボろうと思えばいくらでもサボれてしまいます。
 
ある女性社員は、普段から自分の子育ての大変さを周囲に強調していました。そのため、子供の面倒を理由に自宅勤務を申請した際にも、会社からすんなり承認を取り付けることができました。しかし、時間が経つにつれて、在宅勤務の日数がどんどん増え、最終的には週のほとんどが在宅勤務になっていきます。
 
さすがに、同僚達も何をやっているのか不信に思い始めたある時、事件は起こります。実は彼女、日中子供は保育園に預け、スポーツクラブにいったり、繁華街にショッピングに出かけているところを、外回りの営業に見つかってしまったのです。こうなっては後の祭り。見つかったときは、忙しい子育ての合間を縫って、たまたま生き抜きしていた時だとか、普段はこんなことをしていないと言い訳をしても、同僚からの信頼を失ったばかりか、会社から処分を受けることになりました。
 
会社が在宅勤務を社員に認めるのは、仕事とプライベートのバランスをとりながら、今まで以上のパフォーマンスを社員に期待することが背景にあります。一部の社員はここぞとばかりにサボり、今まで以下のパフォーマンスにも関わらず、言い訳やごまかしをすることが横行しています。会社の管理の目を逃れて好き勝手できるわけではない。むしろ目が届かないからこそパフォーマンスが求められる。そんな当たり前の覚悟ができている人ばかりではない中で、やはり監視の目は必須なのでしょうか?