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自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

老害とキャリア設計

秋晴れの週末、行楽地に出かけると外国からの旅行者も多く見られました。話かけてみると中には50歳ぐらいでリタイアして、日本に旅行に来ている方もいて、日本の中高年と人生設計が違いを考えさせられたりしました。

 

 

ki44fukushima.hatenablog.com

では、終身雇用が約束されている(かもしれない)日本企業ではなく、平均勤続年数2年弱の外資系企業で、定年を迎えその後も再雇用になるために、自分の仕事分野を周囲のだれもわからないブラックボックス化することで自分の組織内での価値を高めることが重要だとお伝えしました。

 

実は、定年を迎え再雇用となるため、国の制度においても、2013年4月から高齢者雇用安定法という法律が改正され、定年を迎えた従業員が希望すれば、雇用主は65歳まで雇用を継続しなければならないという制度が導入されていることをご存じでしたか?

 

www.mhlw.go.jp

 

もちろん再雇用を希望する人は、特定の技術やノウハウを持ち、会社が必要としている人材ばかりではありません。これまでの日本企業をはじめ企業は、定年による自然削減による従業員の世代交代を図る方法ととってきたといわれています。しかし本制度の導入により、削減を予定していた人材が組織に残ることによる人件費の増大をどうするのかが課題でした。そこで、嘱託による有期雇用や定年時の6割程度の賃金での再雇用など試行錯誤している段階です。

 

問題は、60歳以上の希望する高齢者の再雇用が義務付けられたことによる、他の世代への影響です。現在、労働経済学の分野をはじめ様々な研究がなされており、ある研究では「高齢者雇用の推進は、若者の雇用が侵食する」という統計分析に裏付けられた論文も発表されています。希望者全員を再雇用するという改正点は2013年に施行されたばかりのため、まだデータが十分でないこともあり、これからの研究成果を待つ必要があります。

 

一方、定年再雇用の前段階で、会社にとって不要な従業員の選別はできないのかという疑問がわれわれ若年、壮年層の従業員にはあるのではないでしょうか?そして、高年齢者も自分の置かれている状況には敏感です。ある企業の部門が業績不振のため、パフォーマンスの悪い50歳代の従業員に別の道を勧めたそうです(退職についての話し合いです)。従業員から最初に出てきた主張は、「定年まで数年なんとか会社に居させてほしい」。人選の基準はあくまでもパフォーマンスによるものですので、企業も粘り強く話し合いを重ねたのですが、最後には不当解雇だと言いだし、交渉は難航を極めたそうです。

 

社会の高齢化が進み、年金・社会保障制度を維持するために、高齢者に少しでも働いてもらうことで全体の支給額を削減していく。この考え方に基づいて法律は改正されました。希望すれば全員が雇用を延長できるという理想的な一方で、手段を問わず定年にたどり着こうとして、企業の現場では新たな問題と戦っています。先ほどの話を共有してくれた方は、ため息交じりに老害ばかりが増えると言っていました。他力本願で政府の制度改革に期待する人生を選ぶか、老害と呼ばれない自分の人生設計とキャリア設計を準備するか、今からでも遅くないのではないでしょうか?