自分ブランドの磨き方ブログ

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激増する外国人留学生とキャリア

 

以前、社会人が大学院に行くことはキャリアにプラスになることを以前書きました。

社会人大学院 - 自分ブランドの磨き方ブログ

 

では、大学院に行ってどのような人たちとともに学ぶのでしょうか?独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、日本の大学院も欧米の大学院のように国際化が進み、留学生が増えていることがわかります。

 

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独立行政法人日本学生支援機構 平成27年度外国人留学生在籍状況調査結果 大学院・大学(学部)・短期大学・高等専門学校専修学校(専門課程)・準備教育課程・日本語教育機関における留学生数の推移より)

 

留学生の出身国別では、中国が圧倒的に多く、場合によってはクラスの半分以上が中国人留学生で占められていることもよくあると聞きます。先ほどの、独立行政法人日本学生支援機構の平成27年度調査によると、全留学生数208,379人のうち、中国からの留学生94,111人となり、全体のほぼ50%を占めています。

 

留学生がここまで増えた背景は何があるのでしょうか?調べてみると、2008年に打ち出したグローバル戦略が影響しているのではないかと考えられます。文部科学省はその戦略の一環として「2020年までに留学生を30万人に増やす」ことを提唱し、

・国立大学に留学する国費留学生の授業料をほぼ無料化(私大でも3割限度の減免がうけられます)

・修士課程、博士課程、研究生といった大学院留学生には、月額15万円程度支給

といった政策がとられました。ちなみに、日本語学校生徒にも月額12万5000円が支給されているようです。

 

資料を見ると、すべての留学生がこの制度を利用しているわけではありませんが、こういったプログラムが追い風になり、留学生が増加しているのではないでしょうか?

 

実際に、中国人留学生に話しを聞いてみると、同じ中国人留学生の中でも、幾つかのパターンに分類できるそうです。

 

パターン1:学部、修士課程を日本で終え、その後欧米進学を目指すパターン

パターン2:学部、大学院にわたって、日本留学だけの学生

パターン3:留学とは名ばかりで、日本に働くことがメインのパターン

 

私の知る国立大学や有名私立大学院で学ぶ留学生を見ていると、1と2のパターンが大半です。彼らは、中国人同士グループで行動することが多く、入学初期の頃は日本や先進国のマナーなどに慣れていない部分も多いようですが、時間が経つに従って順応しようとする留学生が多く見受けられます。

 

彼らの学業成績への執念は、日本人の学生と比べて非常に高いです。その理由は

・日本で就職すれば中国の数倍の給料が得られること

・コネ社会の中国では、有名企業に就職するためにはコネがないと入れないのと比べると、日本では門戸は平等に開かれている(ように考えられる)

ため、勉強や就職活動に相当の労力を割き、とても努力しています。

 

ここまで留学生の数が増え、楽天などグローバル化を急ぐ企業が留学生採用と本格化していることを考えると、今後我々も就職活動や転職活動において、中国人を始めとする留学生と争うことは避けられなくなります。大学院など早い段階で、中国人留学生と切磋琢磨する機会を得ることは、学業の面だけではなく、我々のキャリアにとって非常にプラスになるのではないでしょうか。