自分ブランドの磨き方ブログ

MBA、コンサル、本当に自分に必要?今の自分のブランド力で何ができるのか? 何を準備すべきなのか? 私自身の経験やさまざまな人たちとの交流を通じて、気づきなどをシェアして行きます

40歳以上転職に最も効果的な方法

以前ほどアベノミクス効果で景気がいいという実感は薄れたものの、コンタクトしてくるヘッドハンターは口をそろえて、「中高年への求人は増えている」と言いますが、果たして本当でしょうか?

 

人材紹介大手の某社のヘッドハンターによると、「40~50代の求人は今年に入っても増加が続いていて、外資だけでなく国内企業も管理職採用に積極的です」とのこと。中高年を専門にする転職サイトが続々とオープンし、各社プロモーションを積極展開しているもなるほど納得がいきます(中高年転職サイト登録レポートは準備ができ次第報告します)

 

とはいえ、上記のような定性的な情報だけではなく、実際定量的にはどうなのか調べてみると、総務省の2016年労働力調査(速報)によれば、転職者は306万人で、6年連続で増加。この間(2015年-2016年の)増加幅は8万人に達し、年代別では35~44歳が4万人減少し60万人、45~54歳も5万人増え50万人だったようです。

 

統計局ホームページ/労働力調査(詳細集計) 平成28年(2016年)平均(速報)結果

 

仮にここでは40~54歳中高年と定義した場合、35歳~39歳がどうなったのか上記データからは不明なため、実際40~54歳では純増だったのか不明ですが、35~44歳の層は2014年以降減少に転じている一方で、45~54歳は2013年から着実に増加を続けていることから、近年は年齢が高くなるにつれて中高年労働需要は高いということは言えるのではないでしょうか。

 

こういう背景もあってか、ここ2~3年で中高年層の採用が活発になり、これまで転職サービス業界でささやかれていた『35歳限界説』が、もはや崩壊したという声がよく聞かれるようになりました。企業は必要な人材を中途採用する際に、同年代従業員の給与モデルケースにあてはめず、実力ある中高年には実力に見合う給与を提示することへの抵抗がなくなりつつあり、実力ある中高年の採用が増えている背景にあるという研究もあります。

 

だからといって、本ブログでも繰り返し述べているように、マクロ経済全体で労働の需要が増えたイコール転職しやすくなったわけではありません。いままで以上に選別は厳しくなっていると言えるでしょう。

 

このような環境でも、40歳以上の転職を成功させる秘訣は、やはり個人の持つ人的ネットワーク、いわゆるコネが有効だと言えます。紹介を通じての転職は、転職サイトやヘッドハンターからのアプローチよりもはるかに成功率があがります。

 

ki44fukushima.hatenablog.com

特に管理職以上の要職になるとリファレンス(推薦)を企業は別途取ったり、必要に応じて身辺調査を実施したりもしますが、紹介そのものが同時にその候補者の質をある程度証明していることにもなり、企業にとっても安心できる採用方法と言えるからです。

 

紹介による中高年の転職の確度の高さについては、労働経済学や人事経済学における、日米欧の主要大学、研究機関の研究でも証明されており、実態とアカデミック双方の観点からも、証明されていると言えます。

 

最近の若者は会社での付き合いを拒む傾向にあること、付き合いがあっても、2~3年目ぐらいの年の近い先輩に限定されていたりと、同世代以外の付き合いが少ないと言われています。就活期間中や卒業直後であれば、同世代だけの付き合いで事足りるかもしれません。

 

しかし30歳~50歳代のビジネスパーソンにとって大切なのは一回り以上の年の離れた世代とのネットワークです。この世代で、各組織で権力を持ち、意思決定で重要な役割を担っている人との関係は、いざという時に、あなたのキャリアを切り開くカギになるのです。

 

年の離れた世代の先輩と付き合いがないというあなた、今からでも遅くありません、少し上の世代との付き合い方を見直されてみてはどうでしょうか?